ランディングページ(LP)の作成方法を、
- 各サービス運営会社に料金を支払うツール
- システムを使用する料金はかからず、無料
の2つに大きく分けて解説していきます。完全にテンプレートに当てはめてしまえば、それなりのLPデザインが専門知識のない非デザイナーでも作れてしまう時代。だからこそ、「自社事業への集客」で成果を出すために何が適しているのか、ランディングページ(LP)に特化して比較!
ランディングページ(LP)作成方法・制作ツールの着眼点2つ
まずは、各サービスの比べるポイントを2つピックアップ。この2つの着眼点で比較していくことで各サービスの違いが見えやすくなります。
[着眼点1]基本的に有料。無料プランはありえない
本気で自社商品やサービスへの集客を考えている中小企業や個人事業主の場合、各サービスが用意している無料プランではどうにもならないと考えてください。
企業イメージを意識した、ちゃんとしたランディングページ(LP)で、時間とコストをかけて集客していきたいと考えている場合、有料プランの利用を前提にすることになります。
(※もちろん、使い心地を確かめるために、一時的に無料で利用するのはあり)
特に大きいのが、独自ドメインを使うためには有料プランが必要ということ。例えば、無料プランだと
- STUDIO→○○○.studio.site
- WIx →アカウント名.wixsite.com/サイト名
- ペライチ→ https://peraichi.com/landing_pages~
このような運営元の文字列が入る形式に固定されているため、自由に決めることができません。
少しでも詳しい人が見れば、「この会社のLP、無料プランなんだ・・・」とすぐにわかります。
[着眼点2]何らかの制限があるか
さらに、ただ一番安い有料プランを契約すれば良いかというとそうでもないのがややこしいところで、主要なランディングページ(LP)作成ツールは月額料金に応じて機能に差異があります。
自社の方針を最初に固めておかないと想定していたことができないという結果になりがちです。特に、自社にデザイナーなどWebに詳しい人間がおらず、外部の制作会社などにも依頼しない場合は注意してください。
それでは、まずは「各サービス運営会社に料金を支払うツール」から紹介していきます。
これからのツールは全てそのサービス内で完結させることが前提で、データやバックアップを外部に取ることができません。
各サービス運営会社に料金を支払う形式のツール
【1】STUDIO

STUDIOは、最近のデザイントレンドも取り入れた高品質デザインで人気のノーコードツール。日本企業が運営している日本製のツールということで、大手企業からフリーランスまで幅広く利用されています。特にホームページの作成でシェアを拡大しており、総合的に考えてノーコード系ツールの中で一番評価が高いです。
- 最大のメリット
-
- STUDIOテンプレートをそのまま使っても良いですし、1から作ることもできる
- 完全にテンプレートに当てはめるだけなら、専門知識のないスタッフにまかせることもできる
(もちろん、操作を理解するのにそれなりの時間は必要)
- デメリット
-
- 少しでもカスタマイズしようとすると当然、コーディングの知識が必要になる
- 有料でも月間PV(ページビュー)に制限がある
ランディングページ(LP)ではどう?
プラン名 | 料金 |
---|---|
Starter | 月980円(税込)〜 |
CMS | 月2,480円(税込)〜 |
Business | 月4,980円(税込)〜 |
制限など | PV制限(Starterプランで50,000 PV/月) |
カスタマイズしやすさ (イマイチ/普通/良いの3段階) | 普通 |
ランディングページ(LP)の制作における注意点
- ページ速度をコントロールできない
- 一部アニメーションが実装できない
- コードを触ることができない
- 改行位置の調整ができない
まともに独自ドメインなどを使うためには、有料プラン(starter以上のプランが必要)になります。
100プロジェクト=100LP作れるが、それぞれのプロジェクトごとに有料プランを契約する必要があり、例えば、社内で様々な商品のLP、ABテストなどで複数の切り口のLPを10個作りたいと思ったら、980 × ️10=9800/月の料金がかかります。
また、一番安いStarterプランの場合、50,000 PV/月の制限があります。
広告を使ってアクセスをガンガン集めたい場合は、1日2000PVでもオーバー(2000PV×30)してしまうため、常に気にして運用する必要があります。超過するとオプション課金される。
特に、meta広告などのディスプレイ広告では、個人レベルでも1日2000PV程度集めることも可能なため、PV制限はかなり厳しいですね。事前にしっかり頭に入れておきましょう。
【2】 Wix

2006年にイスラエルで設立されたノーコード系サービス。最近では、ノーコードとよく聞くようになりましたが、コード(HTML/CSS)を直接書くことなくサイトが作れるという発想を17年も前から始めた先駆者的なサービスです。公式によると、190か国で2.5 億人以上に利用されており、世界的な利用者数の多さでは圧倒的な規模を誇ります。
日本法人は2019年にできましたが、日本語へのサポートは薄いと言わざるをえません。
- 最大のメリット
-
- 見た目の直感的な操作(ドラッグ&ドロップ)だけで見映えの良いサイトを作れる
- 最大のデメリット
-
- 最初に選んだテンプレートを途中で変更することができない
ランディングページ(LP)ではどう?
プラン名 | 料金 |
---|---|
パーソナル | 月1,200円(税込)〜 |
スモールビジネス | 月2,100円(税込)〜 |
ビジネス | 月2,600円(税込)〜 |
制限など | 容量制限 |
カスタマイズしやすさ (イマイチ/普通/良いの3段階) | イマイチ |
ランディングページ(LP)の制作における注意点
- テンプレートの変更が途中からできない
- カスタマイズ性は低い(テンプレートで満足できない場合)
- ページの表示速度が遅い
日本発祥のサービスではないため、日本人向けのデザインではないですね。日本語との相性も良くない。何より最初に選んだテンプレートを途中で変更できないのが非常に使い勝手が悪い。
特に、ランディングページ(LP)は訴求力を上げるためにインパクトある構成を練る必要があるため、絶対にこだわりたい部分が出てきます。その時に、コードを調整することができないので、思うようなデザインにできない、あきらめてテンプレートに当てはめるだけに妥協しよう、となります。コストをかけて利用する価値があるのか要検討ですね。
また、ランディングページ(LP)にとって、ページの表示速度はコンバージョン(成約率)に関わる非常に重要なポイントなので、ココをコントロールできないのは社運を賭けた事業のLPには使えません。
まだまだスマホユーザーの場合、通信環境がそれほど良くない状況でも閲覧される機会がありますから、1秒の違いが離脱の要因となってしまいます。
海外製サービスだから遅い、なんていうのはLPに訪問してくるユーザーには関係がないことですから、Wixの導入を考えている企業の担当者の方は、無料プランで十分に試してみることが必要です。
【3】ペライチ

『ペライチ』という名前の通り、ペラっと1枚、まさに1枚もののLPを作ることを想定したノーコード系のツールです。デザインやコードに関する専門知識がない初心者でも、とりあえずの見た目を整えることができ、簡易的なページをすぐに作成できます。
- 最大のメリット
-
- テンプレートから選び、それに当てはめることで見映えの整ったページを作れる
- 最大のデメリット
-
- デザインの自由度が低い
ランディングページ(LP)ではどう?
プラン名 | 料金 |
---|---|
ライトプラン | 月1,465円(税込)〜 |
レギュラープラン | 月2,950円(税込)〜 |
ビジネスプラン | 月3,940円(税込)〜 |
制限など | レギュラープラン以上でないと、タグ(HTML/CSS/JS)埋め込みができない |
カスタマイズしやすさ (イマイチ/普通/良いの3段階) | イマイチ |
ランディングページ(LP)の制作における注意点
- 基本的にテンプレート依存
- カスタマイズ性が低い
- ページの表示速度が遅い
少しでもカスタマイズしようと思うと、月額料金がかかります。デザイン面以外では、タグの埋め込みをするには、レギュラープラン¥2,950/月(税込)以上が必要なので、ランディングページ(LP)を本格的に広告出稿する場合は、それなりにコストが必要です。
決してコスパが良いとは言えないため、自社事業に集客するためにしっかりしたLPを改善しながら長く利用していきたいと考える企業の場合は、下記の方法がおすすめです。
システムを使用する料金はかからず、ベースは無料な制作方法
【4】HTML/CSS形式

インターネット検索が始まった黎明期から、Webサイトを制作する方法として確立されています。HTMLで骨組みを作り、CSSで装飾していく、コードを書いて制作する最も基本的な作り方ですね。
これまで紹介してきたノーコード系ツールもサイトの中身(内側)を見てみると結局はこの HTML/CSS形式で構築されています。
特に、ランディングページ(LP)は大手/中小企業問わず、この作り方をすることが多いです。ゼロから作る場合、「フルスクラッチ」といった言い方をします。
- メリット
-
- システム利用コストは無料(サーバー料金のみ)
- 基本的にどんなデザインでも実現可能なので、オリジナリティを追求できる
- カスタマイズが自由自在(※外部に依頼する場合は、その制作者のスキルや方針に影響される)
- ページを軽くしたり、表示速度を意識したりできる
- ネット検索すれば、様々な解説ページが出てくる
- デメリット
-
- 自社で管理していきたい場合、デザイン/コード/サーバーなどの周辺知識がないと編集が難しい
【4】WordPress(ワードプレス)

全世界のwebサイトの40%を占めるほどの普及率を誇るCMS(Contents Management System:コンテンツ・マネジメント・システム)で、CMSに限定すると日本でのシェアは80%以上と圧倒的な支持率を誇ります。
その圧倒的な普及率から、主要なレンタルサーバーでも WordPress をワンクリックでインストールできる手軽な仕組みが用意されており、誰でも簡単に始めることができます。
まったくのゼロからオリジナルデザインを作る場合はもちろん、既存のテーマ(テンプレート)を活用することでそれほど時間をかけずにサイトを構築することができます。
【4】HTML/CSS形式の方法では、自社で編集したいとなった場合にファイルを編集するためのソフトが別途必要なります。その点、 WordPressは制作を外部に依頼して、納品後の管理は自社でやる場合も編集しやすいため、人気の理由です。
- メリット
-
- システム利用コストは無料(サーバー料金のみ)
- 基本的にどんなデザインでも実現可能なので、オリジナリティを追求できる
- カスタマイズが自由→テーマやプラグインで様々な機能を実装できる
(全世界から様々な拡張機能が供給されている) - ページを軽くしたり、表示速度を意識したりできる
- ネット検索すれば、様々な解説ページが出てくる
- 制作会社や外部デザイナーに納品してもらった後でも、編集方法を教えてもらえれば、自社で簡易的な編集ができる
- 他のツールやサーバーを触ることなく、更新できる
- ページを複製してのABテストなども容易
- LPの担当者が変わる場合でも引き継ぎしやすい
- デメリット
-
- 世界的に多く普及しているため、セキュリティ管理をしっかりする必要がある
(構造がオープンなので、ハッキングされやすい) - テーマやプラグインが定期的に更新されるため、バージョンアップを管理する必要がある
- 世界的に多く普及しているため、セキュリティ管理をしっかりする必要がある
以上がランディングページ(LP)作成方法や制作ツールの一覧です。何がおすすめかは貴社の方針によって変わりますが、最後に簡単な方向性をまとめておきます。
- ノーコードツールに集約したいのですが…
-
『STUDIO』を推奨します。
- 1人でやっている個人規模のビジネスなので、とにかくコストかけず、簡単に自分で作りたい
-
『ペライチ』を推奨します。
- 制作から納品後の管理も外部に依頼する予定
(セキュリティ対応も気にしたくない) -
「HTML/CSS」を推奨します。
- 納品後も自社で編集・管理していきたい
(LPの改善を繰り返し、長く運用していきたい ) -
「WordPress(ワードプレス) 」を推奨します。